経常利益で親会社を追い抜いたSE。
流通業界の雄であり、その経営ノウハウは同業他社からつねに虎視耽々と狙われる立場にある。
それだけではなく、いまや、親会社のイトーヨーカ堂からさえ商品開発のノウハウについて教えを乞われる立場になった。
その象徴的なできごとをひとつ挙げよう。
SEはイトーヨーカ堂に出向社員を派遣した。
しかしこれは、SE側から頼んだことではない。
そしてまた、SEは決して、トップランナーであることにおごったり、気を抜いたりしない。
なぜなら、SEの哲学でもあるところの「業務改革」は決して業界トップであることが目的ではないからだ。
SEはつねに客のために自らを改革し、創意工夫を行なう。
追われることに慣れたり、逆に追われる立場が負担になったりしないのがSEなのだ。
ヨーカ堂は米国のメガストアのウォルマートや、欧州の流通グループのメトロなどと提携し、海外のネットワークを生かす形で商品開発に取り組んでいる。
そのため輸入業務に精通している人材を補強したいということで、一足先に海外商品の開発に取り組んで成果をあげていたSEから優秀な人材を導入したのだ。
これまで両社にはほとんど人材の交流がなかった。
だが、ヨーカ堂は商品開発を支える有能な人材が必要だとして、SE商品本部で海外商品担当をしていたシニア・マーチャンダイザーを抜擢したわけだ。
SEでは、海外商品のカタログ販売「ショップ・アメリカ」に取り組んできたが、肌年に休刊。
しかし為替知識、英語力のあるスタッフは輸入商品の開発に十分役立つ。
SE本体でも、将来の開発輸入への布石として、スタッフを親会社のヨーカ堂に派遣、輸入業務の豊富な経験に磨きをかけてもらうことにしたわけだ。
SEはいまや、親会社を抜き、世界各地から商品を調達し、出店でも世界規模といえるグローバルな流通小売業の新しい形態を自ら実践しようとする段階に入っている。
そして夢のような「日本発の世界流通業」は、SEならば実現可能かもしれない。
SEのもともとの発祥の地はアメリカだった。
現在、SE・ジャパンが展開する世界のコンビニエンスストア・ネットワークは1995年8月の時点で1万5490店。
アメリカの5552店を筆頭に、世界躯地域に展開している。
日本では(SE・ジャパンの連結子会社であるハワイを含めて)6420店舗あり、日本のコンビニ業界全体の売上高4兆8000億円のうち、約3割がSEの売り上げに当たる。
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